2012年8月25日土曜日

夏の東京はアツゥイ 2日目

8/13 東京都美術館、マウリッツハイス美術館展に向かう。
ニコニコ生放送で画家が解説する番組見て、行って本物を見よう思いまして行って来ました。
二日連続で盛大な行列に遭遇。上野の森美術館でのツタンカーメン展が大盛況なようで、朝っぱらから子連れのファミリーが沢山並んでいまして、「最後尾はこちらではありません!」とか行列管理スタッフが叫んでるの。毎日がお祭りかと思ったね、東京は。

そんな行列を尻目に、目的の東京都美術館の前に行きますと、なんとこちらも並んでいまして「60分待ち」とかいうプラカード掲げてるんです。遊園地ですかここは?と思いながら汗を垂らして並びます。しかし建物の影に沿って並ばせたり、パイプテントを設置したりとなるべく日陰に誘導し、途中からは給水所まで設置するというサービスっぷりで、前日の「皆が参加者」のコミケと比較してしまうと、こちらはお客様として扱われ、行列の中で日傘を遠慮無く広げる方も多数いらっしゃるので、昨日のコミケ参加者大多数が、如何に好きな事の為にストイック(?)というか回りに配慮しているかを感じます。(もちろん「傘をささないで下さい、これは雨じゃない!」とか叫ぶスタッフがいてこそですが。)

涼しい館内に入ってもゆっくりと鑑賞というわけにはいかず、途切れることない行列の壁と戦い、なるべく空いている絵を探して見たりと忙しい空間でした。目玉のフェルメール:真珠の耳飾りの少女に至っては不思議なポールに覆われてまたも行列管理されています。最前列で見る人はしっかりと行列にならんで、歩きながらの鑑賞を強いられ、絵の前には10秒に満たない程度しかいられません。(その行列越しに少し離れて見る場合は制限時間なく見られます)
こんな機会は二度とないだろうと、少し離れた黒山の人だかりに並んでじっくりと見てきました。黒い空間で振り返り、光が当たって強調された女性のその目線に射すくめられ、しっかり見ようなどと思わなくても目をそらすことができなくなる魔力がある絵でした。トローニーという特定のモデルが居るわけではなく、人物の表情や感情を描き出すための習作らしいという事ですが、存在しない人物の創造という点で、マンガ文化の日本人には親和性が高いのかもなんて考えたり。
上記の放送で紹介された作品をメインに本物を見ていますと、放送とは違った印象を受けることが多々あり、例えばレンブラントの自画像は、放送ですと瞳が真っ黒に塗りつぶされて恐ろしい絵に見えたのですが、実際見てみると僅かな色の変化がしっかりと入れてあり、まったく違った印象になりました。やっぱり本物を見る必要ありますね。
最後のギャラリーショップに、絵画に描かれた耳飾りについて「これはデカすぎて真珠じゃないだろ」的な考えを吹っ飛ばす、宝飾品メーカー(すみません名前忘れました)提供の超巨大真珠がガラスケースに鎮座しており結構見どころになっています。宝飾品に興味なくてもあれは凄いです。

一旦美術館を離れまして、腹ごしらえにアメ横に移動。500円でカツカレーが食べられるというクラウンエースというカレー屋さんを探したのですが探し疲れてしまい、疲労と空腹とで目に入った「かっぱ寿司」というお店にふらっと入ります。カッパのマークのお店とは関係無く、しっかりと握ってくれるお店です。店の前の看板に大変お安い料金が書かれていたので、大して期待をしていなかったのですが、相当握り込んでいる実力とフランクな会話で楽しませてくれる職人さんに当たり、美味しくランチを終えました。煮穴子が無かったのだけが残念です。

西洋美術館前 ロダン 地獄の門
午後は国立西洋美術館のベルリン国立美術館展に向かいます。こちらも目玉はフェルメールで作品は真珠の首飾りの少女。人の入り状況が全然違うのですが、こちらのほうが全然ゆったりと見ることができます。閉館時間近くに行ったということもありますが、大人気のフェルメールについても周りに小さな柵があるだけで、近距離でじっくりと見ることが出来ました。大航海時代後の黄金時代を伝えるような豪華な衣装と真珠の首飾り、テーブルの上の中国磁器。ぱっと見はそんなものは目に入らずに画面中央に真っ白な空間をバーンととっている大胆すぎる構成が、バブリーな余裕を感じさせます。
もう一つ、クラーナハ(父)のルクレティアも「こんなロリ絵画を描きおってけしからん」とじっくりと見てしまいましたが、解説を読みますと、どうやらその鑑賞者の視線そのものをディスった絵であることが分かり、数百年の時を超えて画家にぶん殴られたような感覚を味わいました。
後、立体作品がかなり沢山あったので、当時の技術の高さにビビります。
閉館後は庭にあるロダンの彫刻をぐるりと回りましたが、アレを眺めているだけで半日は潰れそう。(閉館後なのにちょっと時間をくれた学芸員さんありがとう。)

時間があったら国立博物館にも行ってみようなんて思っていましたけれど全然無謀でした。いやぁ~上野恩賜公園やばいね、 一週間は楽しめそうな場所です。

この日は翌日に備えて横浜に移動し、某配信者さんオススメのビデオBOXにて泊まる。しかし「ホテルがライバル」というコピーをデカデカと掲げながらも、タバコ臭がエグい空調と、リクライニングチェアのベトベト感がなんとも言えない不快さ、加えてクローバーフィールドなんてものを借りて見始めてしまったので、全然眠れませんでした。
翌日に続きます。

2012年8月23日木曜日

夏の東京はアツゥイ 1日目

盆休みに田舎者が東京に行って来ました。その旅行記的な覚え書き。
8/12 82回コミックマーケットに向かう。
ここ二年ほどで参加するようになった新参なのでやっと勝手が分かり始めた所で、今回はTwitterでコスプレイヤーさんと絡みがあって、大変おもしろい方なので会えるなら会っておこうってなことで初めてコスプレ広場に行ってみました。
どこが道なのか分からない人だかりの中で、大量のカメラボーイ達に囲まれる美しく着飾ったコスプレイヤーを中心に、撮影空間だけがぽっかりと空いている様がなんとも不思議な空間で、中央や日陰などいい場所を人を集めるパワーのある人が占めていてヒエラルキーがわかり易かった。礼儀正しくルールを守りさえす ればあの空間でバシャバシャと撮りまくれる訳だからそりゃ繁盛しますわなぁと思いました。目的のガールは可愛くて声かけるのに躊躇しましたが、コスプレを楽しんでいる感溢れる素敵な方でした。
そして毎回チャレンジしている某有名作家さんのブースでのコピー誌ゲットは今回も不発で、これは一生 無理なんじゃないかと諦めてしまいそうになりました。しかし、アレだけ頑張って待ったのに一切の恨みもなく、むしろ次は来るかな?(来るか来ないか毎回分からない人です)という期待してしまう、そんな魅力がある方なので次も待つと思います。しかし夏は殺人的な日差しと熱気がきつい・・・
ビッ グサイトからの帰りは今までゆりかもめからの眺めを楽しんでいましたが、宿は浅草にとっていたので今回初めて水上バスで浅草に向かいました。この日のビッグサイトからの移動はどこもそうだと思いますが、大量のオタクボーイズエンガール達と観光客が入り交じってカオスな空間になっております。1100円払う 価値がある楽しい船旅でしたが、待ち時間を考えるとちょいと時間が勿体無いかもしれません。水上バス船尾から眺める隅田川と川べりのビルの風景も楽しいの ですが、何しろ海のない県に住んでいるため船自体が楽しい。スクリューに撹拌される水面を見ているとなんだか心が落ち着きます。画質をHDにして頂くと泡っぷりがましになります。音量注意。

浅草に 着きましたら、完成したスカイツリーとアサヒビール本社の黄金うんkを一緒に眺める観光客がごった返し、それを拾う短パンマッチョ人力車のお兄さん達、そして外国人がウロウロとしていておもしろい街だなぁと眺めながら歩きます。そうしてこの日の二番目の目的、美味しんぼにつゆは日本一と紹介された蕎麦屋、「並木藪蕎麦」に着きました。夕食には早い時間だったので5人ほどが店の外で待っているだけでしたが、事前に並ぶ店と認識していて早めに行って良かったと思います。
まずはもりそばを。美味しんぼにもありましたが何しろ夏の蕎麦ゆえに蕎麦の香りは端から期待していないため、喉越しを味わい、そして天下一のつゆの旨さをそば湯で割って味わいました。思わず「うめぇなぁ」と声が漏れる程でした。そりゃ蕎麦のつゆなので衝撃的な味がするわけではありませんが、ダシがしっかりして 味も濃い目ながら角が立たずにバランスが良く、旨じょっぱさが心地よいのでいくらでも飲めるという感じのつゆでした。そんな感じでたっぷりと飲みまし たが蕎麦自体は少なめなので、もう少し食べたいという腹心地ゆえにかけそばもいただきました。こちらも夏なのに熱いつゆがたまらない旨さで、腹がたぽんたぽんになるまで飲みました。店員のおばちゃんも気持ちが良い対応で、また行きたいと思うお店です。焼き海苔(?)を多くの人が頼んでいたのが気になったので次があったら頼んでみたい。

この日はこの時期この場所なのに、カプセルホテルではなく1泊3500円のバストイレ付きという意味不明な安さの宿に泊まります。部屋を空けておくよりは回そうという値段だとは思いますが、泊まる側が心配になる安さ。浴衣もエアコンもテレビも付いていて普通に泊まれました。浅草すげぇ。

ツアーバス、100社超撤退 減便・値上げも
http://www.nikkei.com/article/DGXDASGF18048_Y2A710C1MM8000/
今回の移動に関して、昨今の高速バス事故の関係でバスが予約できるかなど心配しましたが、お安いバス会社も撤退せずにお安い料金のまま頑張ってくれていたので大変助かりました。実質2社しか運行していないルートなので安いほうが撤退したら本当に困っちゃう。
二日目に続きます。

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