まだ週刊少年ジャンプを読んでいた頃、尾玉なみえさんの漫画を初めて読んだ時のような衝撃、いえ、それ以上の雷撃を受けたような感情の感電。一言で言えばぶったまげた。
絵を見るとまんがタイム系の4コマに載っているような感じの漫画に見えるので、間違いなく手にさえ取らない人が多いであろう、そんなキャラクターが表紙にズンと居座る。しかしその可愛らしいキャラクターを覆うように散りばめられた、軽い嫌悪感を感じる水玉模様。草間彌生的な。そんな小さなヤバさを期待して手にとって見たら大当たりだった。
例えるなら、テクニカルな柔術ベースの総合格闘家と殴り合っているマゾなプロレスラーの気分。どんな攻めをしても絡め取られて、ボコボコに殴られバキバキに体中の骨を折られて極められるような・・・例えなのに分かり難いというのは申し訳ないがまさにこんな状態。
面白い話が来たかとおもったら、地獄の底まで突き抜けるような気分の悪くなる話になり、そこから心の奥の過去のトラウマをむんずと握りしめてそのまま天空高く放り投げ、飛んでいく快感に酔いしれながら登って行き、恐怖とともにトラウマが地面に叩きつけられたかと思ったら、何故か大笑いしていた。そんな感じで作者に振り回されるジェットコースター的な漫画。
絵柄とブラックな笑いがOKで、変わった漫画が読みたいという人にはバッツリとハマるワンダフルなドラマをフォーユーだ。
しかしねぇ3巻の最後の読後感は酷いね。でもまだまだ底が見えない闇を抱えていそうで私はきっと求めるんでしょう、彼女の闇の闇の底の闇を。もっと読みたい。
今日現在既刊三巻まで。
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