ということでネタバレを含む感想を書いておいて、後でインテリオタクの皆様方の感想を読んだ後で「うわーそんなふうに考えるんだー。あちゃー勘違いしてたー。いやー全然読みきれてなかったわー。」とか恥ずかしい感情を溢れ出させる為に残しておきます。
まだ観ていない皆様で本編を見ている人は、とりあえず御覧頂いた方が良いと思います。
劇場版商法とかぶっちぎる素晴らしい映画でした。
岡田斗司夫の「まどか☆マギカ劇場版」を金払って観たから言いたいこと言うよ!
劇場版一作目の前後編を見た後のオタキングの感想放送枠。これを先に見てたらまた違った感想になったんだろうなぁと思いますが、なんも前知識なしに見られたのはやっぱりそれはそれで良かった。ネタバレ禁止を呼びかける前動画が放映前に入ったりと、それ程までにストーリーが味わい深いものなので、是非何も見ずに見ると一番楽しいと思います。
さて、とにかく映像表現が凄いのですが、まずはほむらvsマミさんの戦い。
これはディオと花京院の戦いな訳で、二人共武器は銃器で撃って撃って撃ちまくるけれど共にガン=カタを使うので銃弾が当たらない。銃撃は直線である事、そして時間が止まった空間での戦い。最初から暗示されている訳ですが、頭脳戦でありその決着の付け方がまた酷く凄い。最終的に時を止める能力を解除したとき、止まっていた弾丸が空間に降り注ぎ、二人共立っている位置は何百発と空中で撃ちまくった弾丸が一発も当たらない場所。計算して撃っている事に痺れたね。
「ほら、決着がつかない」
と漏らしたマミさんに対して、ほむらは想像外の自殺ファイヤーと隙を突いてのリボン解除&時止め、マミさんは時を止めて撃たれる事を読んでのリボン化・・・とかもう先読みが凄まじくて口があんぐり開きっぱなしでした。
映像表現としてはラストバトルの方が数段上なのですが、その前に明かされる真実がぶっ飛び過ぎていて「え?え?」となっているうちに物凄い映像が流れてしまうので、楽しんでいる余裕がなかった。 とりあえず杏子とさやかが楽しそうで何よりで。
んで本題なのですが、「円環の理という存在」というキュウべえの語りにビビった。存在ってなんだよとか思ったらまどかの事か!と。しかもそれを捕らえる為に仕組んだ方法が、
「概念になっているのなら概念を認識している人間を自分たちの制御出来る空間に閉じ込め、その世界に実在させる事でその存在を掌握する」みたいな。文字で書いても何言っているか分からないような頭おかしい事を考えているから凄い。頭おかしい。
上記動画でもオタキングは言っているのですが、「ほむらはミスリードキャラクターなので」言うてたんですがね。そこから来る”叛逆”なんだっつーのがやっと分かった。
自分の物語として「まどかを救いたい」という事だけに集中していた彼女が、まどかの本当の気持ちを理解した時、自分が救うつもりでいたのに実は彼女に救われてしまったんだけれど、「みんな」と離れ離れになんてなりたくないって超思っていて、それでも「みんな」を救うために自分が犠牲になったというその事実と、何度となく繰り返し挑戦した彼女を救う行動自体がまどかを追い詰めてしまったことに絶望し、そして彼女の一部(?)を
取り込む事で彼女と一体化する。っつーことできっと「キャラクター」としての叛逆をしたんでしょうと思いますが違いますかね。
なんてったってね、自分の愛した人を自分が殺したというかある意味存在ごと消してしまったわけですから、そりゃ絶望しますよ。んでそんな運命を呪いますし、そんな運命を与えた脚本家が恐ろしいよまったく。
見ている最中は「なんでこれ程までにメタ視点に立てるんだろう」みたいに考え、「ナンデ自分の考えたキャラにここまで酷いことが出来るんだろう」とか考えてしまった。だって絶望の底の底でひたすら自分を呪い続ける世界で、永遠に破壊に明け暮れるという地獄に囚われて、永遠に出ることが出来ないみたいなね、恐ろしい事を考えるわけですよ。悪魔でもしねぇよとか思っていたらですよ、まさか地獄の底から這い上がってきた少女が自ら悪魔になるっつー事をね。やっちゃうんですよ。
そこに仲間が助けに来てくれて救いがあった。救われるチャンスも見えていた。でも、その救いには乗らずに、地獄側の存在になってしまうリスクと共に自分の欲望を叶える千載一遇のチャンスにすがる。
思い出したのはグリフィスです。絶望の底からの脱出と大いなる希望って点と、犠牲を問わずに自分の欲望を選んだっつー点だけですけど。欲望か秩序かという問いかけにもあるけれど、グリフィスにも元ネタがあるんでしょう。なんだか分からんけどダンテの神曲でも読めって言われている気分になりました。
あと実写を入れるとかエヴァのオマージュだろうけど、そういった元ネタ辞典みたいなのも後々出てくるだろうから楽しみにしています。
ちょっと追記しました。後は2回目みるチャンスがあったらまた書くかも。
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