「戦場にて相まみえると申した!」
という事で、見てきました。のぼうの城。
各所で絶賛されているので良かった所をずらっと。ネタバレも何もない映画かとは思いますが一応見た人用。
・城攻めがたまらない
水攻めの特撮はそりゃ凄いです。しかしそれよりも攻城戦の戦術の描き方が良い。農民達の鬼気迫る戦いっぷり、FPSよろしくカメラ・レンズへの返り血、時代劇らしからぬアングルやカメラワークもまるで戦場にいるようで「うぉ」と思わず声が出そうになる。見せ場を作るためだと思いますが、原作からのちょっとした変更(酒巻靱負と柴崎和泉守との共闘)もいい味を出している。
・騎馬アクションがとんでもない
別に騎馬隊がメインの映画では無いですが、ところどころにあるアクション凄い。冒頭の酒巻靱負の馬上からの飛び降り襲撃アクション、そして終盤の伝令兵というか使番が転がり落ちるように画面に入って来る所がしびれた。騎馬鉄砲、佐藤浩市さんの一騎打ちもカッコイイ。
・西村雅彦さんがたまらない
小田原城のあのシーン。狼狽っぷりは天才的。
・農民
戦の前の訓示(?)の場面で、農民視点で見上げるカメラアングルがあるんですけど、あれは良かった。情けないけれど、こんな人間的な殿様は支えたいみたいな気持ちが分かる気がした。
・雑賀衆のスナイパー種子島が長くてカッコイイ。
オノ・ナツメさんの原作本表紙を意識したと思われる横顔のアップが結構印象的に使われていましたが、成田長親も石田治部少輔もどちらも左向きだったのが気になり申したなぁ。
それと、一番上に書いた台詞の部分で君子豹変的な流れになるはずが、野村萬斎さんの芯の強さが出ている為か分かりませんが、”こいつはいざとなったら出来る男”見たいな空気がもう最初からにじみ出ていて、台詞の強さが霞んでしまう。いえ些細なことなんで映画としては全然もう大変に良かったんです。
邦画を見たのは2年ぶり?前回のノルウェイの森、十三人の刺客から2011年~2012年前半は一切見ていないので久しぶりでしたが、いやぁ日本映画も面白いなぁと見るたびに思いますね。でもアレなのが沢山ある事も分かっているので、見に行く邦画は絞ってしまう。やっぱり信頼出来る評価を下す人の情報を頼りにして見に行く作品を限定するというのは色々と助かります。そういう点では「桐島、部活やめるってよ」は見たかったのですが、いつの間にか終わっていた。
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